
ガンダムシリーズ最新作、ジークアクスを鑑賞!と言っても最初に観たのは公開初週なのでもう2ヶ月くらい前だけど。特典の設定資料も2冊ともゲットできたがもったいなくて開けていない⋯!
正直を言うと最初に作品情報が出たときはあのカラーが制作するガンダムと聞いて不安しかなく観る予定はなかったのだが、とあるネタバレを踏んで逆に興味が湧いたのとCMの映像を観て「なんか面白そうだしこれ以上ネタバレくらう前に観てやるぜ!」と思い直し映画館へ。
なんだよ、めちゃくちゃおもしれぇじゃねぇか・・・!
団長?何買ってんだよ!団長!
つパンフレット
以下ネタバレあり
鑑賞前に見たネタバレというのはもちろん『一年戦争でジオンが勝利したという設定の作品』という情報。しかも海外サイトのやらかしとかで相当バレが早かった記憶。なので「映画の冒頭でジオンが勝利したというのを簡単にナレーションで説明したあとにジークアクス本編が始まるんだろうな」と鑑賞前は勝手に想像していた。
だからこそサイド7に潜入するザクを見て本当に驚いた。「まさかこの場面から映像で見せてくれるのか!?」とか「なんかザクの体型キモくね?」とか「なんでシャアザクいるんだ!?」とか「なんかザクの体型キモくね?」と思考が混乱。「まぁでもさすがにキャラデザインが違いすぎるし顔までは映らないだろ」と思ったらデニムが登場して驚愕。しかしデニムだと原作顔なのかジークアクス顔なのかの判断がつきにくい⋯!そんな風に考えているとついにあの人が画面に映る。

「シャアさんである!」
すげぇ!見慣れたシャアさんだ!フリクリみたいなキャラデザじゃないちゃんとしたシャアさん!でもなんか声違う!そこからのシャアさんの活躍は凄まじく、ジーンを入口で待機させる神采配を見せつつなんかキモいガンダムを奪って見たこともないガンキャノン相手にメモリアルアクションかました流れでパオロ艦長をSATUGAIしつつホワイトベースまで奪取。さらに追撃にきたプロガン相手に大立ち回りと魅せに魅せる。捨てられたシャアザクに乗って追ってくるアムロはまだか!
もちろん登場するジオン兵士はデニムだけでなくお馴染みドレン、マリガンはもちろんトクワン、デミトリー、そしてなんとシャリア・ブ・・・お前誰!?知らないイケメンだ・・・。今作のシャリア・ブル、顔面以上に恐ろしいほどの躍進を遂げておりシャアさんとは戦闘でコンビを組み、打倒ザビ家の目的まで明かしている親友ポジション。こんな展開、予想できるかよ・・・!
その後もキャスバルガンダムを思わせる赤いガンダムにエルメスのビットを装備させたりビグザム量産化の夢が実現していたり、まさにギレンの野望をアニメにしたかのような内容にワクワクが押し寄せてくる。これ展開考えてるときの会議とかめっちゃ楽しかっただろうな。そんなこんなでワッケインによるソロモン落としはサイコミュの暴走により失敗、シャアさんは行方不明となりついにジークアクス本編が始まる。
ジークアクス本編、分かっていたことだが一年戦争編を経由してそちらに目が慣れたせいかキャラクターの違和感がすごい!ジオンの勝利により宇宙世紀の作画が乱れる・・・!思わずこれはゼクノヴァを起こしたシャアさんが転移した別世界の話なんだろうな、と思ったら開幕でシャリア・ブルの語りによって地続きの話だと否定された。正直シャリア・ブルがいなければさっきまで観ていた作品の続きとはとても思えないのでBeginningと本編を繋ぐ楔としてもシャリア・ブルというキャラクターが機能していることが上手いと思った。また、年を重ねて底を見せない余裕さまで身につけつつユーモアさも忘れないんだからそりゃあ人気出るわ。「今日の天気は?・・・いいですね、行きましょう」のセリフがすごい好き。
そして主人公のマチュことアマテ・ユズリハ。運び屋にスマホを破壊されれば自らの手で復讐を果たし、違法パーツをやり取りしている連中の元には興味本位で乗り込み、横暴な振る舞いをする軍警にはやっつけちゃおうとMSに乗り込み、あっちの方が強そうと呟けば新型のMSを強奪する行動力と決断力の鬼である。最初にイラストを見たときはピンと来なかったが動いてるところを見ると表情豊かで元気いっぱい、全編通して本当にかわいく描かれているキャラだった。学校でも突飛な行動をしてる描写があったが、それらが原因でハブられたりしているわけではないようで早退シーンのクラスメートに「カバン忘れてるよー」って声を掛けてもらっているところでなんとなくマチュとクラスメートの関係性が見えてくる演出もよかった。
ニャアンはマチュに「甘ったれが、お前に現実を教えてやるよ!」みたいな絡み方をしてくるキャラかと想像していたら全然違うじゃねぇか・・・!逆に周囲のみんなから現実パンチくらって落ち込んでた。思った以上にポンコツだったしアンキーに一瞬で偽物の制服だとバレた辺りまさかサイド6にない学校の制服着て変装とか言ってるわけじゃないですよね・・・。
シュウジは今のとこほとんど何もわからないがシュウジ・イトウという名前がシュウイチ・イケダっぽいのが気になる(絶対関係ない
ジークアクス本編、お話が面白いのも良かったが挿入歌の使い方も抜群に上手かった。マチュとニャアンの初邂逅となるシーンで流れるのが印象的で強く記憶に残る「ミッドナイト・リフレクション」。そしてマチュがジークアクスに初めて乗り込むシーンで流れる主題歌「Plazma」。マチュが駆け出すと同時に流れる『もしもあの改札の前で立ち止まらず歩いていれば』という歌詞が強烈にリンクして鳥肌ものだった。サビの『飛び出していけ宇宙の彼方』も歌詞通り宇宙空間に飛び出すジークアクス(エアロックから放り出されてるだけだが)がカッコよすぎて痺れたし一連のシーンは本当に観ていて気持ち良かった。
まとめ
まず一年戦争編そのものが強烈なサプライズとフックになっていて一気に作品にのめり込んでしまった。一年戦争編を徹底した原作準拠のキャラクターデザインで進行したのも原作であるファーストガンダムのお話から分岐する作品として絵に説得力を持たせるためのものだったのかも。また、ジークアクス本編がそれに負けないぐらいしっかりと面白かったのも嬉しかった。かなり駆け足気味に感じたけど総集編だからかな?まぁでもこれはこれでテンポが良くて見やすかったので良し。
少しだけ残念だったのはメカデザインが自分には刺さらなかったこと。そしてせっかくこの話をやるならガンダムのデザインも原作準拠にして徹底的にぶっ壊す感じを出してもよかったのになと個人的には思う。
本放送は4月8日。この先ストーリーがどうなるかは全く予想がつかないしファーストのキャラたちどう絡んでくるのかも気にはなるけど、あくまでジークアクスはマチュ達の作品として最後まで展開していってほしいな。