
二丁拳銃と武装した棺桶を持つ不死身の男、ビヨンド・ザ・グレイヴを操作して暴れまわるアクションゲーム。キャラクターデザインを内藤泰弘、メカデザインを藤島康介、開発を広井王子率いるレッドエンタテインメントが担当している豪華な作品。2002年に一作目、2004年に二作目が発売されシリーズは終了・・・と思いきや2017年にVR版が発売され、2022年には最新作のGOREが発売されるなどシリーズのタフさに驚かされるぜ!
テレビアニメ版も制作されており重厚なストーリーと熱い人物描写に自分も当時夢中になった。何度も鑑賞したが今でもシーンを思い出す度に見返したくなる名作!ゲームをプレイしたのはアニメ鑑賞後で今回のプレイは十数年ぶり。
ゲーム内容は至ってシンプルで迫りくる多数の敵を二丁拳銃で撃つ!とにかく撃つ!ひたすら撃つ!近づいてくる敵は棺桶でぶん殴る!というシンプルで爽快なスタイル。
敵との細かい駆け引きなどはあまりない大味な作りでシールドゲージの回復も早いため難易度は低い。敵もステージもガンガン破壊して刻め、全壊のビート!
ボタン一つで踊るように撃ちまくり、必殺のデモリッションショットで多数の敵をまとめて撃破、と簡単操作で爽快なアクションを体感出来るのだが、ダッシュの仕様やロックオン、カメラ周りが操作していて微妙にストレスがたまる。
中でもロックオンは視野範囲が狭く、距離も短めで画面上に敵が映っていてもロックできないことが多い。ロックオンした敵を倒しても自動で次のターゲットに移らない、敵が複数いる場合はロックオンしたい敵をなかなか選択出来ないなど操作性も悪く結局要所でしか使用はしなかった。基本のアクション部分が爽快なだけにここら辺は非常にもったいなかったな。
ストーリーはアニメと同じくグレイヴがハリーとの決着をつける物語ではあるのだが描写は本当に最低限。ストーリーはアニメに任せたぜ!と言わんばかりのスピード進行。ボブもリーもベアもゲームではブランドンと面識がないらしく出てきては一瞬で倒されるモブっぷり。文治だけはブランドンとの関係を彷彿とさせるやり取りがあるもののやはり薄味。
「すまんな文治」
「別にいっすよ」
アニメ版の二人のやりとり本当に最高だった。

他のキャラに比べるとハリーとのイベントはそれなりに描かれており、ラストの引き金をプレイヤーに委ねる演出も結構よかった。
ストーリーがそんな飛ばしっぷりなのでゲーム自体のボリュームも全6ステージとめちゃくちゃ短くクリアまで2時間もかからない。以前プレイしたときも短っ!と思ったが記憶は間違っていなかった。短っ!!
でもゲーム自体は爽快感があって悪くないしグラフィックも美麗、時間がない現代においてはサクッとクリア出来て割と満足感はある。ゲーム性がシンプルだからあまり長くても飽きやすいだろうしね。でもステージ6は正直面白くなかった。

クリア後に解放される3Dモデル鑑賞モード、各キャラをフィギュアのパッケージに見立てたセンスが抜群。鑑賞したいキャラを選択するとパッケージが開封され、鑑賞を終了すると箱に戻してくれる芸の細かさもいい。
余談だがこのゲームをプレイしているとゲームWaveで伊集院光氏がちゃんとグレイヴの棺桶が通れるように建物を作った設計者を褒めていたのを思い出して懐かしい気持ちになる。