※ネタバレ有りです。
今更ながらAmazonPrimeでHELLO WORLDを視聴。
視聴前の予備知識としてはSAO劇場版の監督作品、キャラクターデザインが堀口悠紀子、CGアニメの3点のみで、どんなストーリーかすら知らなかったけど結果的にかなり楽しめた。
メインビジュアルを見た感じはジュブナイル作品かと思っていたがどちらかと言うとヒロインの一行瑠璃を軸とした主人公の堅書直実と先生ことカタガキナオミの関係と絆が本筋って感じだったな。
主人公の直実は物語開始時こそパッとしない感じだったけど作中でも言われてる通り順応性は高いしいざというときの行動力もあって意外にも見てて頼りになるやつ。
ナオミに協力求められたときは絶対反抗してブツブツ文句言うんだろうなぁと思ってたのでいい意味で裏切られたw
SF好きというのも現実離れしたナオミの話を受け入れる下地になってたのかな。おかげで解説が長くなりそうな序盤もテンポよく話が進んでよかった。
ナオミはバディであり先生でもあり一時は黒幕にも見えたりするもう一人の主人公。
直実相手には大人の余裕を持ちつつも瑠璃のために誰よりも重い覚悟を背負っていて、中盤に目的が明らかになったことで更に魅力が増すキャラ。エンディングまで見るとナオミが実質的な主人公に見えたな。
これは自分が好きなだけなんだけど直実がナオミとグッドデザインの特訓をしてるシーンが特によかったなぁ。この作品に限らずだけど主人公が手に入れた能力を研究して少しずつモノにしていくシーンが好き。自分が特殊能力手に入れたら絶対いろいろ試したくなるもんな!
そういえば学校のシーンでやたら目立ってたアイドルキャラ(勘解由小路三鈴)は中盤以降全然出てこなかったけど一体なんだったんだ?と思って視聴後調べたら小説スピンオフの主役を務めた上にラストシーンにも深く関わっていたとかマジかよ!
視聴前から「なんでわざわざCGアニメにする必要があるんだろう?」と思っていたが直実の世界が仮想世界だと種明かしをされて「なるほど、じゃあナオミがいる現実世界は手描きになるのかな?」と思ったら舞台がナオミの世界になっても変わらずCGのままで「結局CGであること自体に意味はなかったのか」と再度思わせてからここも現実世界ではない、という演出がうまかった。
さらにエンディングでもう1回特大のひっくり返し展開。CGから手描きになったことでこの世界こそが現実世界でこの物語の本当のスタート地点だったんだと視覚的に気付かせてくれるのもいい。
正直途中からナオミのほうに感情移入して見てたもんだからナオミが本当の意味で救済されるエンディングの展開は視聴後の感じもよかったなぁ。
余談だけど、視聴後に公式サイトを見に行ったら『この物語(セカイ)は、ラスト1秒でひっくり返る―』というキャッチフレーズが書いてあって事前に見なくてよかったと心底思った。こういう先入観というか視聴の際に身構えさせるキャッチフレーズは正直好きじゃないので。