イカすフルフェイスマスクをかぶった主人公を操作してサイバーパンクな世界で
狂った連中相手に暴れまわる一本。
舞台は巨大企業ヘヴン社によって支配される都市「レンゴクシティ」
突然脳をハッキングされ、ヘヴン社のボスを暗殺するための駒とされてしまう主人公。
暗殺が実行される直前、謎の女ハッカーに救出された主人公はそこで自分の脳をハッキングした敵の存在、そして実の兄が人質として囚われている事実を聞かされる。
ハッカーの助力を得た主人公は兄を取り戻すため野望と暴力が渦巻く戦いに身を投じる!
ストーリーがおまけになりがちなこの手のゲーム(偏見)で演出もしっかりしており、ゲーム内で閲覧できるデータベースなど世界観や設定はかなり作りこまれている。
主人公を「ワンちゃん」と呼び、力を貸してくれる相棒の女ハッカーさんですが見た目もさることながら顔文字を多用してくるのがあざとかわいい。
ジャンルは見下ろし型のアクションシューティング。
襲い掛かってくる敵を撃っては捨て斬っては捨て燃やしは捨て蹴散らしながらエリア毎に区切られたステージを進んでいく。
基本操作は左スティックで移動、右スティックでキャラクターの向きの変更。
R2ボタンで射撃攻撃、R1ボタンで近接攻撃となっている。
後述のアビリティを習得することでダッシュやシールドなどアクションが増えていく。
連続ダッシュでステージを駆け抜け、射撃武器で弾をばら撒き、近接武器でぶん殴る!と爽快感重視のバランス。
使用出来る武器は多種多彩で射撃武器だけでもピストルから始まりマシンガン、みんな大好きショットガン(ゲーム中でも言っている)、果てにはレーザーまである。もちろん火炎放射器も完備しているので汚物まみれの世界を消毒消毒ゥ!
銃には弾数制限があり一つの武器を使い続けることは出来ないが敵が武器をボロボロ落とすので弾切れした武器はどんどん捨てて拾った新鮮な武器をぶっ放そう!
操作性もよくキャラが軽快に動くので操作していてとても楽しい。
主人公のレベルアップ時やゲーム進行でスキルポイントが手に入り、これを割り振ることで新たなアビリティの習得やアビリティの強化、キャラの性能を上げることが出来る。
ザコ敵をハッキングして一時的に味方にするアビリティや時間の流れをスローにするアビリティなど強力なものが多いのでゲーム進行に行き詰った場合はアビリティのセッティングを見直すとあっさりクリア出来たりするのがまた楽しい。
割り振ったスキルポイントはいつでも回収することが出来るので、ステージやボスに合わせて自由にカスタマイズを試行錯誤出来るのが嬉しかった。
難易度はEASY、NORMAL、HARDから選択可能。
ゲーム自体の難易度は少し高めだが回復手段も多いし死亡してもチェックポイントが細かく保存されているので、リトライが苦にならない。ロードも早い。むしろリトライ時にHPが全快するので積極的に肉片になろう!
ステージとステージの間には拠点となる雰囲気抜群のレンゴクシティを自由に歩き回ることができ、住人との会話やサブミッションの受注などが出来る。
街を歩くモブキャラの何気ないセリフもゲームの進行に合わせて変化していくのが細かい。
ストーリーやサブミッションで関わるレンゴクシティのキャラ達は見た目も性格もクセの塊であり魅力的。
イチオシはアリーナさん。エロい。
基本一言しかセリフがない中ボス達もやたら印象に残る。特にシャドーさんはいいね。
ゲームを通してメカデザインもセンスが良くて、中でもコアユニットと3本のアームで構成されているマザーはお気に入り!3本のアームをくるくる回しながら前方に構えるビーム発射態勢がカッコいい。
マザーから発射されるビームをシールドで受け止めているエフェクトがまたキレイなのである。防御中は画面にノイズが走り、主人公がごりごり押されて後退していくのもそれっぽくていい。
とりわけ素晴らしかったのが物流王というキャラ!
生身の身体は首しか残っておらず、フリーザのポッドみたいな乗り物に首を接続してフワフワ浮いてるじいさんである。
ステージ2のハンザ複合工場のボスでありヘヴン社の結構偉い人。
設定とかゲーム内の発言を見ても同情する余地は1ミリもないのだが、彼のゲーム内の扱いというか使われ方は自分がプレイしたゲームを通して見てもかなり斬新だった。
「もうやめたげてよぉ!」と「いいぞもっとやれ!」が同居する展開に目が離せない。
彼の最期は是非ご自身の目で見ていただきたい。
ここまでの画像で分かる通り一部気になるポイントはあるがローカライズはとても丁寧。街を歩くモブキャラのセリフや、世界設定から武器の一つひとつまで解説が存在する大量のデータベースまできちんと翻訳されているところに愛を感じる。
特にデータベースはハッカーさんが解説している形を取っているので読むのが楽しい。
鉄パイプさんより頼もしい相棒は火炎パイプさんしかいねぇ!
他のゲームでもあるけどこういうキャラが解説している形式は好きです。
欠点を挙げるとすれば周回プレイするときに必ず操作説明を挟んだチュートリアルステージをプレイしなければならないのが煩わしく感じてしまう点。
本来入れないエリアに戦闘中に入り込んで進行不能になり、アプリケーションを強制終了することも数回あった。チェックポイントのおかげで再開は容易なのでまぁ許容範囲。
■ 総評 ■
年末のセールでジャケ買いしたゲームだったが当たりだった!
ストーリーを追う本編の他に
限られた空間で次々に沸いてくる敵を倒しまくる『アリーナモード』
デモや街での探索を省いて純粋にクリアまでのタイムを競う『スピードランモード』
主人公の強化状態を引き継いでゲームを開始する『ニューゲーム+』などもある。
本編をクリアするだけならプレイ時間は5~6時間程度。
プレイ時間だけ見るとボリュームは少なく感じるが1ステージの密度が高いのと各モードの存在、そして物流王との出会いによって個人的には満足でした!
PS4版のほかにPC版とSwitch版もあるので未プレイの方は是非とも!(^^)/
定価:2,138円